仙ヶ岳を南の石水渓を経由して南尾根から頂上を目指します。後半はサブルートのロングコースとなり、チョッピリしんどいながらも春の花も楽しめる山旅です。
地図 <国土地理院地形図>
山行基本情報
山名/山域 | 鈴鹿/仙ヶ岳 |
ジャンル | 無雪期ピークハント |
日程 | 2015年4月29日(祝) |
CL | 会員番号3087 |
参加人数 | 17名(男12名 女5名) |
文責 | 会員番号2641 |
山行個別情報
天気 | 晴れ☀ |
アクセス | 自家用車3台 |
コースタイム | 石水渓キャンプ場8:30・・・登山口8:45・・・南尾根取付9:30・・・13:30仙の石(昼食)13:00・・・仙ヶ岳13:30・・・御所平14:30・・・舟石15:30・・・臼杵岳・・・安楽峠==石水渓キャンプ場 |
コース状況 | ロングコース |
共同装備 | 補助ロープ8mm× 20m ツエルト2 |
概念図・地図 |
紀行文 感想/記録
紀行文 |
石水渓のバンガローが立ち並ぶ脇でミーティング後、植林の小尾根を乗り越して石谷川大堰堤から零れ落ちてくる深緑の淵を覗き込みながら、ガードレールで作られた橋をおっかなびっくりでそろりと渡る。ひと登りで石谷川大堰堤の駐車地に飛び出した。ところどころ崩落した斜面からの土砂崩れの放置された石谷川林道をとぼとぼと歩く。このあたりも昭和の時代は林業の積み出し場として活躍した林道なのだろう。かつてそんな光景を思い浮かべさせてくれていた林道の終点にあった営林署小屋は、今はすっかりと廃材となって空き地に積まれていた。 小滝ながらも勢いのある流れのイタハシ谷をひたすら登り上がる。水がなくなるころ谷道は浮石の多いガレ場と様相を変えていった。首が痛くなるほど鞍部を何度も見上げる。もう少しもう少しと思いながら虎ロープの助けも借りてひと頑張りで鞍部へたどり着けば、岩壁に掘られた不動明王像が迎えてくれた。不動明王と言えば恐ろしい形相が定番なのだがここの不動明王はなんとも愛らしいお顔をなさっていて親しみやすい。誰かが、会員の一人に似ているという。まさに言い得て妙とはこのことである。そんなご愛嬌に愉快なメンバーの笑いが飛び交って、登ってきたきついイタハシ谷の疲れも鞍部を越えていく涼しい風と共に去っていってしまった。不動明王の上部に上がればかつて行場であったであろうわずかな場所がある。ここからの展望がまた格別である。 一休みの後、いよいよ仙ヶ岳南尾根に取り付いた。まず最初の登りから三点確保で這い上がる。時に残置ロープを確かめながら体を持ち上げる。やっとの思いで最初のピークを越えた。さてさてこれからいくつピークを越えるのか。ところどころザレた花崗岩をつかんで慎重に足を運ぶ。仙の石が見えるころにはかなりの高度感が味わえる。やっと超えたピークの向こうに隠れたピークが3つほどあった。プチ岩場通過訓練といったところだろうか。 奇妙な形の仙の石は仙ヶ岳、野登山の開山の祖、仙朝上人入定の場所とも言われているらしく要するに墓石なんだなと思ってふと脇を見ると、なんと、ふわくの山名プレートがぶら下がっているではないか。昭和60年というから今から30年も前のプレートだ。「縦走記念」と書いてあり、ふわくのシンボルマークも描いてある。先輩方の足跡に触れたようで感慨も深くなった。 仙の石から白谷への鞍部を越えて仙ヶ岳本峰に着いた。宮指路、水沢岳、高円山、鎌尾根につながる鎌ヶ岳の展望がまた良い。 山頂の表示板には御所平方面は難所と書かれている。かつての笹とススキが背丈以上に伸びていたころの名残だ。鈴鹿の笹が枯れてきたと騒いでいたのももう10年も昔の話かもしれない。 ここからはルンルンで笹もススキもなくなってしまったヨコネ~御所平~ミズナシとたおやかな広い尾根を行く。バイケイソウがすごい。田村川を挟んだ向こう側の尾根に「鹿の楽園」があるという。いかにも行ってみたそうな名前の場所だ。 ふと振り返るといくつもピークを連ねた仙ヶ岳南尾根が素晴らしい。あそこを歩いたんだねと感動した声が飛び交う。まさに絶景だ。 臼杵岳からキネ岩のハンマーを見て男女和合の伝説に思いをはせながら、ひとくだりで安楽越えについた。 今回は天候に恵まれ、何より素晴らしいリーダーとメンバーに恵まれ、ロングコースであることも忘れてしまうほど実に楽しい山行になりました。皆さんありがとうございました。 |
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